トイレの交換を検討する際、多くの人が最初に抱く不安は、一体どれくらいの時間トイレが使えなくなるのかという点です。一般的に、便器とタンクを新しいものに入れ替えるだけの標準的な工事であれば、作業開始から完了までにかかる時間は、およそ二時間から三時間程度と考えて間違いありません。もちろん、これはあくまでスムーズに作業が進んだ場合の話ですが、近年の住宅設備は施工性が向上しており、熟練の職人であれば驚くほどの速さで新しいトイレを据え付けます。工事の当日はまず、業者が到着して作業場所の養生を行うことから始まります。廊下や床が汚れないよう丁寧に保護シートを敷き、それから元栓を閉めて水の供給を止めます。古い便器を取り外す作業自体は三十分ほどで終わりますが、その後に現れる排水管の清掃や、新しい便器を固定するためのフランジと呼ばれる部品の調整に、丁寧な時間が割かれます。新しい便器を設置し、給水管を接続して最後に行われるのが、水漏れのチェックと動作確認です。この一連の流れが滞りなく進めば、午前中に始まった工事が昼食前には終わっているということも珍しくありません。しかし、もし壁紙や床のクッションフロアも一緒に張り替えるとなると、話は別です。内装工事が加わる場合は、プラスで三時間から四時間は見ておく必要があります。内装を剥がし、下地を整えてから新しいシートを貼る作業は、便器の交換よりも繊細な技術と時間を要するからです。トータルで半日から丸一日の作業時間を想定しておけば、当日のスケジュール調整に困ることはないでしょう。トイレが使えない間の対策として、近隣の公衆トイレやコンビニエンスストアの場所を把握しておくことも、心穏やかに工事を見守るための知恵と言えます。工事を依頼する際には、あらかじめ現在のトイレの品番や排水の方式を業者に正確に伝えておくことで、当日の手戻りを防ぎ、よりスピーディーな施工が可能になります。
トイレ交換工事の所要時間と当日の流れ