地下に埋設された水道管の漏水を特定するためには、目視による確認が不可能なため、物理現象を利用した専門的な調査手法が用いられます。最も一般的なのは音聴調査と呼ばれる手法で、漏水箇所から発生する独特の噴出音や振動を増幅して聞き取るものです。熟練の技術者は音聴棒というシンプルな道具一本で、地中の微かな異音を聞き分け、数十センチメートルの誤差範囲で場所を特定します。この手法は費用が比較的安価に設定されており、数千円から一万円程度で実施されることが多いですが、周囲の交通騒音や管の種類によっては特定が困難な場合もあります。音が聞こえにくい環境で力を発揮するのがトレーサーガス調査です。これは水道管の中にヘリウムと水素の混合ガスを注入し、漏水箇所から地表へ漏れ出してきたガスを専用のセンサーで検知する方法です。この調査は非常に精度が高い一方で、特殊な機材とガスを準備する必要があるため、調査費用だけで三万円から五万円程度のコストがかかります。しかし、闇雲に地面を掘り返して無駄な工事を繰り返すリスクを考えれば、確実に場所を絞り込めるガス調査はトータルコストの削減に寄与します。実際の修理工程に入ると、費用の内訳は大きく四つの項目に分けられます。一つ目は人件費と技術料で、これは作業員の拘束時間や難易度に応じて設定されます。二つ目は材料費で、交換する配管や継手、補修用のクランプなどの代金です。三つ目は掘削および埋戻し費で、土の地面であれば安く済みますが、アスファルトやコンクリートの切断・破砕・処分が伴う場合は機材使用料や産廃処理費が加算されます。四つ目は路面復旧費で、工事が終わった後に地面を元の状態に美しく仕上げるための費用です。これらを総合すると、地中の水漏れ修理は一箇所あたり五万円から十五万円がボリュームゾーンとなります。ただし、住宅の敷地が広く配管が極端に深い場所にある場合や、複数の箇所で同時に漏水が発生している場合は、さらに追加の費用が必要となります。適正な費用で修理を行うためには、まず現状を正確に把握するための調査を行い、その結果に基づいた詳細な見積もりを提示してくれる業者を選ぶことが欠かせません。
埋設された水道管の漏水調査手法と発生する費用の内訳